傷が癒えない君へ
-傷が癒えない君へ。時間がどれだけ過ぎても、ふとした拍子に胸の奥がずきんと痛むことがあるよね。「もう平気だ」と思った瞬間に、また思い出が波のように押し寄せてきて、心が揺さぶられる。そんな自分を責めないで。傷がうずくのは、弱さじゃなくて、あなたが真剣に生きてきた証だから。人に話しても理解されない痛み。誰にも見せていない涙。言葉にならない悔しさや孤独。心の傷って、体の傷みたいに“何日で治る”なんて決まりがない。だから焦らなくていいし、無理に忘れようとしなくていいんだよ。痛みが消えない理由は、あなたが悪いからじゃない。ただ、それほど深く傷ついた出来事だったというだけ。もし今、「もう立ち上がれない」と思っていたとしても大丈夫。人は、完全に強くなくちゃいけないわけじゃない。折れそうなときは、ただ呼吸をするだけでいい。今日を生きた、それだけで十分すぎるほど立派だよ。そして、覚えておいてほしい。傷は“無かったこと”にはできなくても、“意味を変えること”はできる。あなたを壊した出来事が、未来のあなたを支える力に変わる日が必ず来る。ゆっくりでいい。立ち止まる日があってもいい。歩けない日があってもいい。あなたのペースで、少しずつ進めばいい。今はまだ痛むかもしれない。涙が止まらない夜もあるかもしれない。でもね、その涙はあなたを弱くするものじゃなくて、あなたを前に進ませるためのやさしい潤いなんだと思う。どうか自分を責めないで。どうか「もうダメだ」と決めつけないで。あなたは思っている以上に強くて、思っている以上に大切で、思っている以上に生きていい存在。いつか傷が痛みではなく、あなたの優しさに変わる日が来る。その日まで、どうか無理せずに。あなたはひとりじゃないからね。
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2025年11月15日